タトウって? 畳紙、畳箱、フォルダー
●「タトウ」ってことば、ご存知でしょうか? 発音は「タトゥー(刺青)」に近いのですが、もちろんそれではなく、「タトウ」です。
●これまで、日本画などを入れておく紙の容器(封筒)のことだと思っていましたが、調べものをしていて、偶然、下記サイトなどで、正確な(と思われる)意味を知りました。
「と思われる」というのは、使われている分野がけっこう幅広く、定義も「のようなもの」といったあいまいな表現が多かったからです。
●仕事で知リあった方にたずねたことがありますが、その時は「昔からこう呼んでいる」と言われただけでした。
●もちろん、純粋な日本語ですが、今回私は『「畳紙」と書いて「タトウ」と読む』という説明を見て納得できました。タトウは「畳」「畳む」が語源だったんですね。これは想像ですが、タタム -> タタモウ/タタンデオコウ -> タトウ のような感じで変化してきたのではないでしょうか。(違ってたらごめんなさい)
●基本は「畳紙」=「折り畳んで使う紙製の容器」で、いろんな分野で使われています。実際には中に収めるものによって容器のかたちやサイズが変わるため、これまで何となくあいまいな印象でしたが、「タタム -> タトウ」と考えると、合点がいきます。
●使用例 その1日本画などの美術品の分野では、作品を収納する折り畳み式の厚手の包装紙(和紙)のことをいいます。
たとえば、この商品では、54枚の絵を収めている紙製の容器(立体感のある箱まではいかない)を「タトウ」と呼んでいます。
●使用例 その2
同じく美術品の業界では、額縁などを収める箱のことも、「畳箱」と書いて「タトウ」と呼んでいるそうです。どこまでが袋で、どこから箱になるのかわかりませんが、とにかく、箱状になっているものもタトウだそうです。
●使用例 その3
日本の着物は、使わないときは折り畳んで専用の和紙の入れ物に包み、和タンスの引き出しに収納・保管しておくのが一般的です。そのときの紙の入れ物のことをタトウといいます。
ぺらぺらの和紙で、出し入れが激しいとよれよれになりますが、けっこう長持ちします。
じつは、私の母がむかし日本舞踊をやっていたもので、これは日常的に見ていた光景です。もっとも、そのときは母が「タトウ」という言葉を使っていたかどうかは記憶にないのですが。
Wikipediaでは「厚手の和紙に渋や漆などを塗り折り目をつけたもので、三つ折にした後にその端を折り曲げることで中のものが落ちないようにする」とあります。
渋や漆などが塗ってあるんですか、知らなかった。どうりで、紙の色も白ではなく、淡いベージュに見えてたわけです(当時は年季が入って...と思ってました)。折り方もルールがあるのでしょうか。
●使用例 その4
私にとっては、すごい発見です。その3の Wikipedia の説明には、着物のタトウの原理が昆虫標本の整形・保存技術に取り込まれていると書かれてありました。
「標本の完成形にするまでの仮整理によく使われ、そのままタトウ、あるいは四角紙と呼ばれている」だそうです。へ~そうなんだ。
●使用例 その5
私は仕事で会社案内なども作っています。会社案内は一般的にパンフレット(冊子)が多いのですが、時々、表紙を紙製の二つ折りのポケット付きフォルダーにして、その中に、1枚ずつ印刷した本体(本文)を挟み込んでおく、というスタイルのものを作ることがあります。本文に変更事項があった場合に簡単に安価に差し替えがきくという便利さから、けっこう使われているかたちです。
じつはこれまで知らなかったのですが、この紙製のフォルダーも、印刷業界では「タトウ」と言っているようです。私的には、これまで仕事では「二つ折りの表紙」としか言ってませんでした。相手の印刷屋さんも同じだったような気がします。
●いかがでしょうか? 私の意識の中では、これまでばらばらだったものが、「畳=タトウ」という概念を知ることで、すべて一つにまとまりました。
畳の部屋で熟睡し、一夜で便秘が治ったようにすっきりしました。
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